今回は今年の秋学期からマーセッドカレッジに入学、そして女子サッカー部に入部し、サッカー部でシーズン1年目および初めてのアメリカカレッジでの学期を終了した桃井咲乃さんにサッカー部での様子と勉強の様子を聞きました。
実は、桃井さんと前回の記事で紹介した三田さんは所属高校が同じで、桃井さんは三田さんの高校時代からの後輩となります。
・名前:桃井咲乃(Sakino Momoi)
・専攻:Kinesiology (運動生理学)
・出身高校:佐久長聖高校
・部活:サッカー部
・ポジション:MF(ミッドフィルダー)
・マーセッドカレッジ志望理由:私がマーセッドカレッジを志望した理由は、女子サッカー部とアスレティックトレーナープログラムがあったからです。
今学期の勉強・授業はどうでしたか(苦労したことや工夫したことなど)
まだ英語を完璧に聞き取ったり話したりすることができないので、授業を受けていても内容が分からず、何をすれば良いのかも分かりませんでした。ですので教授に許可を得て、講義内容を録音させていただき、家に帰って再度講義を聞いて復習したり、ネイティブの方に自分から声をかけて、わからないことがある時には連絡を取り、理解できるように努力しました。またそれでも分からなかったことは教授に直接聞いたりして解決するようにしていました。
今シーズンの部活はどうでしたか(個人)
特に最初は、英語ができなかったので、チームメイトとコミュニケーションをとることができず、そのためプレーでも合わないことがすごく多く、自分自身がチームにフィットできていなかったように思います。シーズンの終盤に近づくにつれ、チームメイトとコミュニケーションが取ることができるようになり、最初よりもチームの一員としてプレーができていたと思います。ですが、コミュニケーションの量は最初よりは増えましたがまだまだ少なく、うまく話すことができれば解決できるプレーなどがあったので、来シーズンはもっともっとコミュニケーションをとれるようにしたいです。
また、高校の時は主にサイドバックをやっていましたが、ここでは中盤をプレーすることになり、最初はそのポジションにフィットすることが難しかったです。ですが、だんだんそのポジションでプレーすることに慣れ、楽しみながらプレーできました。また特に中盤というポジションをやる際には、360度全ての状況を把握してプレーをしなければならないので、観察力が上がったと思います。中盤は他のポジションの選手と多くのコミュニケーションをとることが必要で、また攻守の両方において関わることができるのでとても魅力に感じています。
英語の壁という部分で苦しいスタートとなりましたが、徐々にチームにも馴染むことができ、試合に出してもらえる量も増えました。最終的に、リーグ内の*ファーストチームに選んでいただくことができました。またチーム内では、*Freshman of the yearに選んでいただきました。このような賞をいただくことができとても光栄に思います。
*1ファーストチーム→リーグ内のベストイレブンのようなもの
*2Freshman of the year→新人賞のようなもの
今シーズンの部活はどうでしたか(チーム)
創部以来初のプレーオフに行けたので、結果としてはすごく良いシーズンになったかなと思います。ですが、試合を重ねていく中で、勝てる試合で勝てなかったりなどチーム自体に浮き沈みがあったように思います。欲を言えば、どんな相手に対しても常に100%で自分たちのサッカーができていればさらに良かったなと思いました。
また、マーセッドカレッジでプレーしてみてとても良いなと思ったことは仲の良さです。私は特に日本では学年の壁があるように感じますが、ここでは学年の壁を超えて仲が良いことはもちろん、同じ学年でも年齢が異なる人がたくさんいて、そのような中でも、年齢等関係なく対等に接していることにとても驚きました。また、ただみんなの仲が良く、優しいというだけでなく、プレーになれば指摘したり、意見を伝えたりすることが多くあったのでとても良いチームだなと思いました。
アメリカで部活を続けるにあたり、苦労した(している)ことは何ですかまたそれを乗り越えるために行った(行っている)工夫を教えてください
英語でのコミュニケーションとフィジカルの違いです。英語を理解しきれないのでコーチが話していることを理解するのに時間がかかったり、完全に理解しきれないままプレーをしてしまい、チームがやっていることと自分がやっていることが合わなかったりしました。その時はチームに日本人のコーチや先輩がいるので、その人たちに聞いたり、もちろん時には他のチームメイトや直接監督に聞きに行って解決するようにしていました。フィジカルの面においては、こちらでは日本人よりも体格が良く、スピードもある選手が多いように感じます。そういったフィジカルの強い相手に負けないようにするために、私は先に相手よりも良いポジションを取ったり、守備での間合いを考えたりとフィジカル面以外を工夫することでそのような相手に勝てるよう努力しました。
アメリカと日本の部活の違いは何だと思いますか
良い意味でのラフさや自分の意見を誰に対してもはっきりと言うことです。練習は日本の部活と比べると少々緊張感がないように感じますが、逆に私は、楽しく自由に色々なことにチャレンジできる空気ができている感じがして、とても良いところだと思いました。自分の意見を誰に対しても言うという部分では、選手同士はもちろんのこと、時にはコーチの方に対しても自分の意見を言います。また話し合いがあった時には、必ず選手の誰かが話し始めます。その話す内容が合っていても間違っていても、話す・意見を伝えるということで問題を解決できたり、疑問を減らすことができたのでとても良いところだと思いました。日本では話し合いで意見をぶつけ合うと不穏な空気になったり、正解を探すような風潮があるように思います。しかし、ここでは意見が違うということもしっかり受け入れ、尊重し合うこともできていて、とても素晴らしいなと思いました。
日本人選手の強みは何だと思いますか
個人の技術や戦術理解力の高さ、真面目な部分だと思います。日本人選手は1対1の守備の強さやチームでどう攻撃すればゴールに近づけるのか、どう守ればゴールを守れるのかといったチーム戦術の理解力が高いと感じます。また、日本人選手は練習時間前に集合し、準備を済ませて、時には自主練をしたりしています。さらにコーチが話している時には誰もが静かに聞いています。私からすれば当たり前のことだと感じますが、こちらに来るとそれができない人が多いように感じました。このようなことが全て、直接プレーに関係するというわけではありませんが、このようなオフザピッチでも当たり前のことができるような"人としてしっかりした人"はサッカー選手としても良い功績を残せる人なのではないかとより感じています。
部活を通して成長したと感じる点は何ですか
英語力と自己管理の部分です。部活でコミュニケーションをとるために必ず英語は必要になるので、必死に勉強をしました。自己管理の部分ではシーズン中は週に2回の試合があり、そして授業もあるという中で自らのコンディションを良くするために何が必要か考え行動していました。例えば、何時に寝れば十分な休息が取れるのか、どのような食事をどの時間にどのくらいの量摂れば試合で十分な実力を発揮できるかなどを考えるようにしていました。また当たり前ですが、部活中心で生活を考える中でも、授業の課題や自炊、洗濯、買い物など勉強と日常のこともしなければいけなかったため、バランスよくサッカーも勉強も日常のこともできるように自己管理をしていたので、その点が成長したところだと思います。
今後の部活(来シーズン)での目標を教えてください
チームではプレーオフの2回戦目まで行くこと、個人では体力をつけ、技術力を上げることです。今シーズンはプレーオフに行ったものの1回戦目で負けてしまいました。ですので、来シーズンはそれを超えられるように頑張りたいです。また、個人の面ではもっと走って攻守に参加できていれば得点に繋げたり、失点を防げた場面が多かったと思うので、もっと体力をつけ、ボールを保持し配給するだけの中盤ではなく、攻守において活躍できる選手になるように頑張ります。
将来、スポーツを通して留学をしようと考えている学生へのメッセージをお願いします
最初は言語や文化の違いで驚くことや慣れないことがたくさんあると思います。ですが、同じスポーツをすることで楽しさを共有でき、また日本とは違うプレースタイルを学んだり、この国でしか経験できないことがたくさんあります。そして、様々な発見もあり、刺激のあるとても良い経験ができます。私は、ここでの時間は必ず充実したものになり、部活面でも勉強面でも、生活面でも得られることが多くあると思っているので、ぜひ悩んでいる人は1歩踏み出してみてください。
何か一言があれば
勉強でも部活でも私生活でも合ってる間違ってる関係なく、まずは色々なことに怖がらずにたくさん挑戦することが大切だと考えています。自分から色々なことに積極的に挑戦すれば結果が出ても出なくてもその過程を通して新しい発見があり、多くのことを学べ、自分の成長に繋がるものを必ず得られると信じています。
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