新型コロナウイルスの感染者数、及び死者数が世界最多のアメリカでは、現地時間の9月10日では新型コロナウイルスの累計感染者数が630万人を突破しています。(投稿当日の状況を記載)。感染者数630万人は世界の感染者数の約4分の1を占める数字で、そのうちの死者数は約18万9000人となっており、世界でも群を抜いている状態です。1日あたりの感染者数はここ数週間で減少してきているものの、同日には2万人以上が報告されています。
アメリカの連邦政府はコロナ対策に対して、大々的に指標を示すことはできると報じていますが、ロックダウンやマスク着用などの規制の取り決めは、州や群、市町村と各々によって対応する権限があることを述べています。また、学校再開の対応にも地域による差が見られています。アメリカでは8月下旬から9月初頭にかけ、新学期が始まりましたが、完全オンライン授業に移行する学校、一部少人数の対面形式での授業とオンライン授業を組み合わせる学校、生徒を特定のグループに分け、曜日ごとに登校を促す学校など、その対応も様々です。
そのような中今回は、実際にコロナウイルス に感染した留学生にインタビューを行いました。
コロナウイルスに発症すると、どんな症状に直面するのか、そして感染してからの潜伏期間、初期症状、検査から治療、費用、当事者からの話を参考に以下に内容をまとめました。
・初期症状から完治に至るまでどのような状態でしたか?
「初期症状は身体のだるさと喉が詰まる感じから始まりました。翌日から39度程度の熱が3日~4日間続き、さらに発熱時からは猛烈な頭痛が5日間、その後軽度の頭痛が1週間ほど続きました。また発熱時には、徐々に味覚・臭覚が無くなっていき、約2週間くらい症状が続きました。咳の症状は殆ど無く、私の場合頭痛が主な症状でした。頭痛が始まり約6日後急患に行ったのですが、そこでは偏頭痛と診断され、頭痛に対する注射を3本受けました。
外出などしておらず、ホームステイ先での生活のみでしたが、ホストマザーがコロナウイルス陽性という結果を聞いたため、私もドラッグストアで受けられる無料の検査を受けたところ、コロナウイルス陽性ということが判明しました。おそらく、家の除菌が行き渡っておらず対応が遅れたため、ウイルスが付着したものに触れて感染した流れです。
私の場合、服用した解熱剤は効果があったと思うのですが、頭痛に対する薬の効果は殆ど無かったです。治療法としては、休養をたくさんとり、出来るだけカロリーを取るということが殆どでした。薬の効果があまり無かったため、他の家族の方に移さないよう、部屋でずっと安静にしていました。結果的に、コロナウイルスの陰性が出るまで約28日かかりましたので、それまでは基本的にホストファミリーの方々に迷惑をかけない程度に、家庭で隔離状態で日々過ごしていました。」
・診察までの流れはどのように行いましたか?
「保険会社の保険番号などを記載している紙を病院に持っていくと受け付けの方が素早く手続きをしてくださいました。私の場合マーセッドにある大きな病院の急患に行ったため、医者に予約をとってから行くということはなかったです。治療代は全て病院の受付の方が海外保険会社に連絡し、通院した病院から請求書を海外保険会社に送る形でした。
また、治療費は高額だった為、保険会社に書類を提出する必要がありました。その書類自体は、電子メールで送られてきたため、スマートフォンで入力し、保険会社に提出しました。実際にどれだけ治療費がかかったのかは、保険会社の方から教えていただくことはなかったため具体的な費用はわからない状態です。」
・PCR 検査、その他の治療費はどのぐらいでしたか?
「PCR 検査は無料でした。検査までの手続きとしては、検査のためのサイトがありますので、サイトからアプリケーション(手続書)をオンラインで入力したのち、アプリケーションを近所のドラッグストアなどに持っていき担当者に見せて、検査を受ける流れでした。
私の場合は、マーセッドカレッジの近くにある総合病院の急患にいきました。治療のために処方された解熱剤は、10ドル前後、頭痛薬は二種類処方されたのですが、両方合わせて25ドルくらいでした。薬代は全て合わせて、30~40ドルほどかかりました。その他、診察代や注射代などは、全て海外保険会社に請求書が送られる形でした。おそらく、急患の診察料は大体400ドルくらいだと思います。」
こちらのeTrueNorthのサイトとLHI. CareのサイトでPCR 検査の登録ができます。
・コロナ感染後どのような心境で過ごしていましたか?
「今回感染した、コロナウイルスは、インフルエンザと比較すると、発熱や倦怠感などよく似ていました。しかし、頭痛が尋常ではなく、味覚・臭覚障害、長く続く倦怠感が、インフルエンザの時とは大きな違いであると感じました。そのため、コロナ感染状態の際は、1日の大半を家で寝て過ごしました。しかし、そういった状況下でも、学校の授業で数学と物理のオンラインクラスを履修しており、課題やクイズは取り組んでいました。コロナウイルスに感染すると、本当に倦怠感が続きます。その中で、実験、課題やテストのプレッシャー、部屋での隔離は物凄く精神的に耐えられない状態でした。」
現在、留学を控えている学生や保護者の中にはマーセッドは小さい都市ということもあり、医療体制に不安を抱いている方もいらっしゃると思います。しかし、学校近くには、大きな総合病院があり、保険、検査所など医療体制・設備は十分に整っていまるため、想像以上に安心して生活することができます。
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