【2018-2019シーズンの結果】
2019年3月15日(木)~17日(日)、カリフォルニア州にある、108校のコミュニティーカレッジの頂点を決める大会が行われた。チャンピオンシップに出場できるのは、北カリフォルニアと南カリフォルニアの上位4チーム、つまりエリート8だけが出場できる。マーセッドカレッジは、北カリフォルニアの2位シード枠で予選を通過し、初戦は南カリフォルニアの3位であるEast Los Angelesと対戦。彼女達の持ち味でもある、チームバスケで89-75で見事初戦を突破。次戦の準決勝は、優勝候補の筆頭と評されていたMoorparkと対戦。試合開始早々10点差つけられては、点差を詰めて、また相手に点差を離されては詰めてと、マーセッドカレッジはMoorparkに必死に食らいついていた。残り3分でマーセッドカレッジは逆転したものの、最終的に68対73で惜敗し、カリフォルニア州3位という結果で幕を閉じた。最後まで、諦めずに戦う彼女達の姿は、多くの人の心を動かしたことだろう。カリフォルニア州3位という結果は、彼女達にとっては望んだ結果では無かったかもしれないが、シーズンのチーム勝率:29勝4敗という素晴らしい成績を残し、多くのスクールレコードを更新してきた。そんな彼女達に、心から大きな拍手を送りたい。
さて、2年目のシーズンが終わった日本人留学生の庄司さんと、中島さん。一年目はカリフォルニア州2位、二年目はカリフォルニア州3位と、2年間、彼女達はチームの飛躍に大きく貢献した。2年目のシーズンが終わったということは、新しいことへの始まりでもある。今回は、留学生2人の今後の進路、及びに2年目のシーズンを終えた二人の声を届けたい。
【今後の進路】
・庄司鈴菜さん
テキサス州Our Ladies of the Lake Universityに全額免除の奨学金を獲得し編入予定。Our Ladies of the Lake Universityの女子バスケ部はNational Association Intercollege Athletics(NAIA)のディビジョン1に所属しており、昨シーズンはベスト4に入っている強豪校である。
―2年目のシーズンを終えてー
「マーセッドカレッジでの二年目のシーズンを終え、今年は一年目と違いチームキャプテン、そしてスタートメンバーとしてチームを引っ張っていく立場となりました。昨年、決勝で負けた悔しさから、采加と私はチームの誰よりも“今年こそチャンピオンになる”という強い気持ちを持っていました。日々の辛い練習もチーム一丸となって乗り越えてきました。結果は、私達が望んでいたものではありませんでしたが、この一年間で、一年目のシーズンには学ぶ事の出来なかった事を沢山学び、プレーヤーとしても人としても成長できたと思います。更に、四年制大学編入にあたり奨学金のお話を頂く事が出来、このような素晴らしい経験を出来た事や奨学金のお話を頂けたことは、決して私一人では達成することが出来ませんでした。私のマーセッドカレッジでの二年間のシーズンは 沢山の方々の支えがあってこその二年間であり、今後は四年制大学に編入しバスケットボールを続けます。応援して下さる方に恩返しが出来るよう、更に上を目指し日々精進して参ります。」
・中島采加さん
アメ アメリカ、及びにカナダの大学から授業料免除の奨学金を獲得し、編入予定。これまでに、カナダからは、University of Winnipegと Algoma University 。アメリカからは、Bethadesa University、 Pacific University、 York College、University of LA Verneから奨学金の声が掛かっている。今後、この大学の中から編入先を決定していく。
―2年目のシーズンを終えてー
「2年間、応援有難うございました。マーセッドカレッジで過ごした2年間、良いコーチやチームメイトとチームとして共に戦った事、出会えた事が人生の宝物となりました。日本では、大して目立った選手だったわけでもなく、大学からの声も掛からなかった私でしたが、アメリカでバスケを続けたからこそ、アメリカやカナダの大学から声を掛けて頂き、新たな道が開けました。ぜひ、アメリカでバスケをしたい方や、するかどうか悩んでる方には、アメリカでもチャレンジして欲しいと思います。もちろん、アメリカにただ来たら結果が出ると言う話でもなく、バスケが上達する為に、練習以外の時間を使って、走ったり、1日で500本シューティングをしたりと、バスケの為に時間を費やしてきましたし、勉学も良い成績を維持する為に、日々頑張りました。その結果が、今に繋がっていると思います。ぜひ、アメリカで挑戦しようと考えている学生がいれば、覚悟を決めて来ていただきたいです。マーセッドカレッジのバスケットボール部コーチ陣は本当に素晴らしい人達で、バスケの技術だけでなく、精神面の成長にも重きを置いて、指導してくれています。恩師でもあるコーチやチームメイト、応援して下さっていた方々の為にも優勝して恩返しをしたかったのですが、最後は3位という結果で終わってしまいとても悔しい気持ちで一杯です。ですが、次のステージでも皆様のご期待に添えるよう、邁進して参ります。」
今後、それぞれの違った道へ進んで行く2名。留学当初は、米国4年制大学への編入は費用が高く、想像すらできなかったが、今となっては、学費・生活費免除の奨学金を獲得し、新しい道の扉を開くことができたのである。このような結果を獲得するまでには、厳しい練習にも耐え、多くの時間をバスケに費やしながらも、勉学に励んできたからこそである。彼女達は自らの可能性を信じ続け、たゆまぬ努力がこの様な素晴らしい結果を生み出してきた。最初から与えられた環境ではなく、実際に文武両道をやり遂げ、時には批判や嫉妬、息が詰まる程の凄まじいプレッシャーもあったはずだ。そんな彼女達は現在に至るまで、計り知れない様々な壁を乗り越え、ようやく今がある。彼女達はここから更に次のステージに進み、また大きな挑戦へと挑んでいく。
しかし、たとえどんな大きな壁であったとしても、彼女達は必ず何かやり遂げてくれるだろう。
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