前回のコラムでも紹介したように、3月7日から約3週間、福岡外語専門学校から5人の学生がマーセッド市を訪れ、3月30日までのマーセッド研修プログラムを修了しました。 3週間という短期プログラムの中で、学生たちは内容の濃い研修プログラムを通して日々様々な経験を得ることができました。その主な研修内容は、①語学研修、②職業体験、そして、③観光等のアクティビティの3つ。今回は、その中から語学研修について紹介します。語学研修ではアメリカ現地ならではの強みを活かした3つのプログラムで、学生達は英語力向上を目指し、日々勉学に励みました。
MCELIインストラクターによる特別クラス
語学研修の大部分は、週5日午前9時〜12時半の間でMCELI(マーセッド大学付属語学学校)の教師陣によって開講される特別授業でした。週5日のうち、学生たちは週3日のカンバセーションクラス、週2日のTOEFL集中講座を受講しました。
カンバセーションクラスはスピーキングを主体とした授業となっており、初対面の人と面会した際に行う挨拶・自己紹介等のロールプレイを始め、職業体験に向けた実践的な会話表現やアメリカでのマナー等を重点的に学び、より仕事に活かし易い英語を学んでいました。各学生によって職業体験先が異なる為、彼らはそれぞれの派遣先に合わせた授業を受けそこで学んだ英語を派遣先で活かすことが出来ました。さらに自身で想像していた以上に英語力の上達が感じられた学生達は、研修プログラム後半には自信をもって積極的に発言する姿も見られました。
また、TOEFL集中講座クラスでは、リーディング、文法、リスニングの向上を目的とし、彼女ら・彼らの将来の米国留学も視野に入れた授業が行われました。プログラム内ではTOEFL模擬試験と本番のTOEFL試験の受験が含まれています。目標としていた点数に届かなかった生徒もいれば、予想を大きく上回る点数を取得した生徒もおり、どの生徒も初めてのTOEFL受験を通して、アメリカの大学入学資格レベルの感覚を掴んでいました。
カンバセーションワークショップ
語学研修2つ目は、アメリカ人ご夫婦によって行われているカンバセーション中心のワークショップです。こちらのワークショップは留学生の英語力向上を目的として、毎週火曜日1時〜2時半の間でMCELI教室にて行われており、普段の授業とは異なりカジュアルな会話を通して英語力を身に付けることが可能となっています。毎回異なる話題についてディスカッション形式で学ぶため、学生たちは積極的に発言する姿勢を身につけるきっかけになります。また、このワークショップでは、アメリカの歴史や文化についてディスカッションを行うことが多く、留学生だけではなくアメリカ人学生達も参加するため、アメリカ人との友達作りの機会にもなっています。
ワークショップ最終日にはご夫婦の自宅に招待され、ティーパーティーという形でワークショップが開催されました。福岡外語の学生達はご夫婦が所有されている農園を訪れ、学生達は日本では滅多に経験することの出来ないアクティビティを体験しました。
チュータリングサービス
語学研修3つ目は、チュータリングサービスです。アメリカ人マーセッド大学在学生により、1対1の個別指導が行われ(1セッションあたり約30分)、マンツーマンで行うことにより個人のスピード・レベルに合ったレクチャーを受けることが可能となっています。レクチャーの内容は固定しておらず、授業で分からなかった部分を聞いたり、スピーキング力を伸ばしたい学生は会話形式で時間を過ごしたりと、柔軟に対応しています。こちらのチュータリングサービスも普段より毎週水曜日14〜16時の間で留学生にむけて行っているため、語学学校生でも利用することが可能です。今回の研修プログラムでは、チュータリングの時間がインターンシップの時間と重なる学生も居た為、学生たちの自主性を尊重し、午後の活動においての一つの選択肢として提供されています。
以上がマーセッド研修プログラムの一つ、語学研修でした。3つのプログラムは福岡外語専門学校の学生用にアレンジされていますが、2つは短期留学生だけでなく長期留学生でも利用することができる為、英語力上達を本気で目指す学生達にとって良い機会となるでしょう。
留学したての頃、誰もが日本とは異なる言語で生活することの難しさを経験します。アメリカ人と日本人のコミュニケーションの取り方の違い、日本での英語の授業で経験してきたスピードよりも倍近く早いアメリカ人の会話に衝撃を受ける学生も少なくはありません。しかし、マーセッド大学ではそのような学生達を支援する為に、上記のようなサポートプログラムを実施しています。日本で学んできた英語と本場アメリカでの英語の違いを肌で感じることは、英語でのコミュニケーションが必要不可欠になっている現在のグローバル社会では、学生達にとって、将来きっと役に立つでしょう。
関連記事
・ 過去の記事はこちらから
・ 留学に関するお問い合わせはこちらから