留学生の島袋さんが所属するマーセッド大学女子バスケットボール部は、春学期から始まった地区リーグで3位の好成績を残し、プレーオフ出場権を獲得した。惜しくもプレーオフ1回戦で敗退となったが、2年ぶりのプレーオフ進出となり、北カリフォルニアベスト16という結果で今シーズンの戦いを終えた。
今セメスターの女子バスケ部が好成績を残すことが出来た理由は、円滑に行われたチーム内でのコミュニケーションと、各選手の特徴を生かしたチームプレーによるものである。背番号22番を背負うメレ選手は、その高身長を活かし、リバウンドからの得点でチームの勝利に貢献、チーム得点王を獲得した。背番号1番のタジャヘレイ選手は、機敏なドリブルを武器とし、味方選手との見事な連携プレーを見せていた。21番ジョバンナ選手は、3ポイントシュートを積極的に放ち、好調時には大量得点を稼いだ。4番ジャズリン選手は、フリースローをに確実に決めることが出来る選手として信頼されている。接戦で会場が盛り上がっている中でも確実に決めるのが彼女の特徴である。日本からの留学生である11番・島袋選手は、小さな体でありながら、攻守の切り替えが早く、攻撃の起点になるプレーが目立ち、ドリブルでの切り込みや3ポイントシュート等の積極的なプレーも見せていた。
女子バスケ部のハッドルストン監督はカンファレンス8勝という結果を残し、主力選手の怪我に泣いた昨年の成績を覆し、通算勝率7割を超える名将の健在ぶりを示した。ウェイン・アシスタントコーチは、選手の怪我や精神面のコンディションを常に把握し、様々なサポートを行った。英語での指導を受ける島袋選手は時折、英語と日本語のニュアンスの違いに理解に苦しむこともあるが、アシスタントコーチのサポートによって、円滑に練習や試合に取り組むことができている。コーチの選手をサポートしたいという強い気持ちの現われである。
アメリカのコミュニティカレッジでは、全てのスポーツにおいて、2年間のみプレーが可能であるため、今年の2年生は来季のプレーが認められない。スターティングメンバーで活躍した2年生選手の内、21番、22番がチームを卒業することになるが、島袋さんを含め、今回のプレーオフを経験した1年生を中心に、来シーズンの更なる飛躍に期待がかかる。