今年もマーセッド大学からは、多くの留学生が4年制大学への編入を実現しました。当ウェブサイトでは、前回の橋本久美子さんのインタビュー、前々回の土本颯君のインタビューと、2015年の編入生インタビューをお送りして参りました。どの学生も、地道な努力の積み重ねの結果として編入を実現しており、マーセッド大学が誇る輝かしい編入実績は、留学生たちの努力の結晶とも言えます。
今回は、野球部で活躍を見せながらGPA 4.0を維持し、難関にして名門とされるUCLAへの編入学を決めた川島百年樹(もとき)君のインタビューをお届けします。
川島君はマーセッド大学にて心理学を専攻。全科目での評点オールAを意味するGPA4.0を達成する傍ら、International Student Service(ISS:留学課)オフィスのスタッフとして、留学生へのサポートおよびアドバイスを行いました。5月にはコミュニティの主催する奨学金を獲得し、今秋から世界的にも名門大学として知られるカリフォルニア大学ロサンゼルス校:Univesity of California Los
Angeles(UCLA)への編入学を実現しました。
川島君は、千葉経済大学付属高等学校を卒業後、2011年夏学期にY.E.S.の運営するマーセッド大学付属語学学校MCELIへ入校、夏学期中に大学入学要件であるTOEFL450点をクリア、大学入学後は、大学の野球部で4番を打ち、サマーリーグ・サムライサンディエゴに参加するなど、フィールドでの活躍を見せる傍ら、学業面ではオールAを維持し、2013年には最も優秀な留学生に贈られるInternational
Student of the Yearを受賞、2014年には現地学生を含めた全学生の中で最高位の賞にあたるSuperintendent’s Honorsを受賞、また、ISSを通して留学生へのサポートを行い、他の留学生のお手本となってきました。
今回は、UCLAへの編入を決めた川島君に、マーセッドでの大学生活と、編入までの道のりについて伺いました。
・マーセッド大学での留学生活を振り返った感想を教えて下さい。
マーセッド大学での留学生活を振りかえると、今までの人生で一番成長することのできた、とても充実した時間でした。いつも近くで支えていてくれた家族や 友達、野球選手としてだけでなく人としてのあり方を教えてくださった監督さん方やコーチの方々、その他お世話になっていた人達の元を離れ、異国のアメリカ
で生活をする事は、決して楽しい事ばかりではありませんでした。しかしその中で、これから生きていく上で大事な事を学ぶことができました。
一つ 目は、一人で過ごす時間が増えた事で、自分と向き合う時間が増え、自分の事を良く知れたこと。二つ目は、アメリカの生活に適応し、更には留学生活を成功さ せるために自分自身をコントロールする力をつけることができたこと。そして何より、たくさんの人達と出会い・支えてもらい、人は一人では生きていけないと いう事をマーセッドでの留学生活を通し、学ぶことができました。
・専攻科目を教えてください。またその専攻に決めた理由を教えてください。
私の専攻は心理学です。たくさん選択肢がある中で、専攻を心理学に決めたきっかけは、野球というスポーツを通じてでした。野球のプレーで良い結果を出すために、肉体面での成長はもちろんのこと、精神面の成長が必要だと学んだ私は、留学当初から心理に関する勉強をしていたこともあり、心理学が一番身近な学問でした。そして何より、他の分野と比べた結果、自分が一番好きで、これを勉強したいと思える分野だったからです。
・いつごろから編入学を考え始めましたか。また、その理由を教えて下さい。
留学当初私は、マーセッド大学でロースター(公式戦に出場でき る25人のメンバー)の一員として二年間プレーし、野球でスカウトされて四年制大学に編入したい、と思っていたのですが、肩の怪我でそれができなくなって しまい、昨年2014年夏から勉学での編入学を考え始めました。理由としては、四年制大学に編入学して更に高いレベルで学問を極めたいと思ったからです。
・編入学をするためにマーセッド大学で心がけていたことはどのようなことですか。
「良い野球選手である前に良い学生であれ」というマーセッド大学の野球部監督の教えもあり、野球で編入学を目指していた私も、野球の技術・精神面の向上を 図る傍ら、良い成績を取り、将来の選択肢を広げるために文武両道を心がけていました。そして、野球をプレーできなくなってからは、勉学への集中と、自分に 一番合った四年制大学を選ぶために、自分で調べたり、実際にその大学へ編入した先輩方に聞いたりと、情報収集に努めました。
・GPAオールAを取るためにどのように勉強してきましたか。またどのようなことが大変でしたか。
私は両親や家族にお金を投資してもらい、アメリカに留学しました。自分でお金を払っていれば自分でどう使おうと個人の自由だと思うのですが、私はお金を 出してもらっている以上、精一杯努力して良い成績を収める事が義務だと思っていたので、「全部Aを取るんだ」という意識で日々過ごしていました。しかし、 気持ちだけで乗り越えられるわけではなく、その中で苦労した事もたくさんありました。授業や宿題の内容がわからないことも多々あれば、クラス内で全く発言ができない事に悩んだ事もありました。そのような時、ここで自分に負けるわけにはいかない、と自分を鼓舞し、わからない事があったら授業後教授やクラスメ イトに聞きに行き、間違えても良いから積極的に発言しようと心に決め、面倒くさい、まぁいいか、恥ずかしいな、などと思う事もありましたが、その決意を貫 き続けました。その行動に加え、日々の予習・復習の成果もでて、マーセッド大学でオールAを取る事ができたと思っています。
・ISSを通してほかの留学生へのアドバイス・サポートをする上で、自分自身のどのような経験が役に立ちましたか。
マーセッド大学に在学中、様々な授業を履修したことや、野球をしていたことが役に立ったと思います。授業の選択、教授やクラスメイトとの接し方、アスリートとしてのスポーツと勉学の両立の仕方など、色々な面でほかの留学生へのサポートが出来たと思っています。
・編入先をUCLAに決めた理由を教えてください。また、編入後の目標を教えてください。
知り合いの方がUCLAに行っていた事もあり、UCLAの教授・学生のレベルの高さや、研究機関の充実はとても素晴らしいものだという事を前々から聞いて いました。加えて、1年を通して暖かいロサンゼルスの気候が好きだった事と、実際に自分で色々な大学の事を調べ、そして学校見学に行った結果、UCLAで 勉学に励みたい、と強く感じたからです。
編入後もマーセッドで培った経験や学んだ事を生かし、貫き通した意識をUCLAでも継続し、日々精進して いきます。そして、たくさんの教授や学生達と出会い、一生の縁を作る事も一つの目標でもあります。また、卒業後には就職が控えているので、自分の事を更に
よく理解する事に努め、自分に合った会社を見つけて就職できるよう、学校の授業に並行し、準備を進めていきます。更に、時間があるときにはボランティア活動やチャリティー活動、アクティビティ等に積極的に参加していこうと思っています。
・編入学を考えている生徒へのアドバイス。そしてアメリカ留学を考えている人へのアドバイス。
編入学をお考えの生徒の皆さん、私から言える事は、編入学先は簡単に決めるべきものではないということです。選んだ大学によって将来が変わると考えても過言ではないかもしれません。なので、自分で大学の事をよく調べ、周りの人や実際に編入学した人にたくさん話を聞き、自分に一番適した編入学先を見つけられるよう出来るだけ時間をかけ、吟味してください。そして、自分の将来の選択肢を広げるために、なるべく良い成績を取るよう努力することも大切です。しかし、何より大事なこと、は習った事を自分のものにするということです。確かにAを取るという事は大事な事ではありますが、テストで良い点を取るためだけに覚え、すぐ忘れてしまったのでは意味がないと思います。良い成績を取るという目標の過程で、 しっかりと理解し長期的に記憶できるように努めて頂きたいです。
そして、アメリカ留学をお考えの皆さん、留学するということはとても楽しい事で良い経験になりますが、逆に自分次第で、とても不本意なものになることもありえます。なので、明確な目標があって留学をお考えの方も、目標がまだなく、それを探しに留学したいとお考えの方も、自分はやるんだ、良い留学生活を送るんだ、という強い意志を持って留学すれば、必ず日本では経験する事の出来ないあなただけの経験ができると思います。是非、皆さんアメリカへ留学してみてください。
左から、大学からの奨学金獲得、Superintendent’s Honors受賞、サマーリーグ・サムライサンディエゴへの参加、ISSスタッフとの記念撮影。