有馬大智さん
熊本県出身
ヒューマンアカデミー大阪校(スポーツトレーナー専攻)-マーセッド大学-ネバダ州立大学ラスベガス校(UNLV)-メジャーリーグ球団に就職
マーセッド大学のアスレチックトレーナープロラムでは、学生トレーナーは入学時からキャンパス内に位置するトレーナールームで実地研修を積むことができ、これまで多くの学生が名門大学への編入を実現し、優秀なトレーナーを輩出してきました。
有馬大智さんは2009年にマーセッド大学へ入学、大学のスポーツチームへのサポートを通して経験を積み、2012年にはサマーリーグ球団・サムライサンディエゴにてトレーナーとしてインターンを経験、同年ネバダ州立大学ラスベガス校(UNLV)へ入学後、National Athletic Trainers Association (NATA)
のトレーナー資格を始め、複数の資格を取得、そして2015年、メジャーリーグ球団への就職を実現しました。
今回は、マーセッド大学出身でメジャーリーグ球団への就職を実現した有馬大智さんから、編入から就職までの道のりについて話を伺いました。
学生時代のインタビューはコチラをご覧ください。
――就職が決まった時の気持ちを聞かせてください。
無事に就職先が決定し、安堵の気持ちと同時に他の社会人の方々と同じラインに立って働くということに、期待と不安がありました。
現在、メジャーリーグの球団で働き始め、数週間が経ちました。今までは学生として、大学やインターンシップ先で大学の教授やプログラムの責任者に守られながら選手たちをサポートしてきました。就職後は、社会人としてチームの管理に責任を持たなければならず、毎日重圧を感じながら過ごしています。特に、相手はプロ選手である為、常に怪我の状況などを監督、コーチに伝える義務があり、いつもチームのフロントや現場、選手たちとコミュニケーションを取るよう心がけています。
――どのようにして就職先をさがしましたか?
まずは、ATCの資格保持者の為の専門求人ウェブサイトを確認しました。私が探していた求人情報は、10月頃から公開されていました。そのウェブサイトでは、就職先の条件や、どのチームにポジションが空きがあるかなどを確認できます。興味のある求人には、担当者に推薦文と履歴書、カバーレターをメールに添付して連絡しました。
又、求人情報の有無に関わらず、自分の関心のあった分野の全チームに1年間のインターン希望として連絡しました。各チームのコーディネーターからの返信を待ち、16チームから返答がありました。その内、5チームが興味を示して貰え、最終的に2チームの面接に繋げられました。
この2チームからは、フルタイムのポジションがあるから働かないかと申し出があり、条件と返答の早かったチームに就職することに決めました。
――ATCの資格を取得するまでの道のりはについて聞かせてください。
マーセッド大学からUNLVに編入後、アスレチックトレーナープログラムに参加し、卒業まで真剣に勉強や実習に取り組み、ほぼ丸一日学校にいるような生活を過ごしました。
National Athletic Trainers Association (NATA) の資格を取得する為には、Board of Certification (BOC)
の試験に合格する必要があります。卒業後、この試験を受けて一度目で合格できました。学校のプログラムの実習や授業で学んだことが試験に出ていたと思います。試験に合格する為には、試験勉強も大切ですが、プログラム中の内容を理解する、その積み重ねが大切です。
試験前には、テスト形式に慣れる為、BOCのオンライン模試試験を受講しました。これは、良い試験対策になりましたので、料金が掛かりますが受講するのをお勧めします。
――NATAの資格取得後、NASM公認パフォーマンス向上スペシャリスト(PES)/ NASM(National Academy of Sports Medicine)公認機能改善スペシャリスト(CES)*の資格も取得されたようですが、その目的を教えてください。
アスレチックトレーナーのプログラムでは、リハビリや怪我のケアを重点的に勉強します。CESは体のバランスを整える知識、PESはパフォーマンスをあげる知識が必要であり、怪我の予防や能力の向上を目的としています。このアスレチックトレーナーと異なる知識と資格を得れば、自身のキャリアアップのために役立つと思いました。
*PES/CESについて
PES (Performance Enhancement Specialist):
PESは、各競技の初心者から上級者までのアスリートのパフォーマンスを高める為の知識が必要です。より効率の良い練習メニューを作成し、選手をサポートします。
CES (Corrective Exercise Specialist):
筋肉のアンバランスさは、パフォーマンスに悪い影響を与え、怪我の原因に繋がります。CESは、その怪我を予防する為、アスリートの体のバランスを整えるよう指導する知識が必要とされます。
――UNLVの良いところは何ですか?
UNLVは、他の大学のプログラムと比較すると少人数制で行われています。人数が少ない分、教授や他の学生との距離が近く、意見交換などを容易に行うことが出来ます。
プログラムの実習先はとても豊富にあり、例えば、大学や高校、ラスベガスで盛んな格闘技、UFCのジムなどがあります。実習先の競技は、例えばフットボール、女子ソフトボール、ジムのアシスタント、又ラスベガス市内で行われるバレーボールやテコンドーなどの全国大会のサポートです。ラスベガスでは、数多くのイベントが開催されるので、様々な競技選手たちをサポートでき、とても良い経験になると思います。
――編入先を選択した方法をおしえてください。
マーセッド大学を卒業されたATCの先輩からUNLVを紹介され、実際に学校を訪問しました。その際に、プログラムの担当者と話す機会を頂き、とても良い印象を受けたので、そのまま編入先に決めました。
編入前にプログラムの担当者と話が出来たことは、次の段階に進む為の良いモチベーションに繋がったと思います。学校や地域のことは、人の話を聞いただけではわからないことが多いので、実際に現地を訪問してみるのが良いと思います。
――留学生へのアドバイスを一言。
皆、目標を持ち、留学していると思います。その目標に向かって頑張り続けていけば道が開けると思うので、その道を突き進んでください。