マーセッド大学 ATC 新人学生トレーナー達の挑戦

アメリカンフットボールのシーズンが開幕

開幕戦は大学内のスタジアムで開催
開幕戦は大学内のスタジアムで開催

 秋セメスターに突入したマーセッドカレッジでは、以前よりお伝えしている通り、次々とアスレチックチームの活動が始まっています。
 カレッジスポーツの花形競技でもあるアメリカンフットボールも、秋セメスターにシーズンを迎える競技の一つです。アメフトは言うまでもなくアメリカの人気スポーツで、マーセッドの地元紙はカレッジのアメフト部の試合結果を毎試合写真つきで詳細にレポートしています。
 先週末、マーセッドカレッジのアメフト部はホームで今シーズンの開幕戦を迎え、マーセッドカレッジ内に立地しているフットボールスタジアムは、カレッジ生を始めとする多くの観客で賑わいました。


もう一つの「初戦」

 そんな中、もう一つの「初めての実戦」を迎えた学生達が、このスタジアムには存在していました。今年の秋からカレッジに入学した、アスレチックトレーナープログラムの学生トレーナー達です。
 トレーナーはフィールドに立つ選手達とは違い、決して華やかな世界ではありませんが、トレーナーがいなければ試合は成り立ちません。選手同様、トレーナーにはトレーナーのフィールドがあり、それぞれが誇りを持って試合に臨んでいます。

初日の挨拶を行う新人学生トレーナー
初日の挨拶を行う新人学生トレーナー

 そんなアメリカのトレーナーの世界に飛び込んだ今年の新人学生トレーナーは7名。
 秋セメスターが始まってからのこの一ヶ月間、新人学生トレーナー達は毎日トレーナールームへ通い、NATA公認の資格を持つトレーナーや先輩学生トレーナーから指導を受け、トレーナールームを訪れる各種競技の選手のサポート、練習への参加を通してトレーナー技術の基礎を身に付けてきました。
 先週末のアメフト部の開幕戦は、新人選手達同様、新人学生トレーナーにとっても初めての大きな試合での実戦経験であり、大事な「初戦」でした。

 実戦では、‘Freshman’と呼ばれる新人学生トレーナー達に出来る作業はまだ限られており、今回は選手への水の補給が主な役割でした。地味な作業ではありますが、選手や全体の流れを見極めながらボトルの受け渡し、回収、補充を行わなければなりません。カリフォルニア特有の暑さが続く野外での試合、一つのミスがチーム全体の動きに影響を与える可能性もあり、学生トレーナーからは緊張感が伝わってきました。



NATA公認トレーナーや先輩学生トレーナーから学ぶ

 水の受け渡しの合間にも、NATA公認トレーナーの方や2年生トレーナー達が負傷した選手の治療を行う場面があり、新人学生トレーナー達はアシスタントを行いながら目で見て学ぶ姿勢を忘れていませんでした。
 試合は逆転に次ぐ逆転のシーソーゲーム。逆転に成功して興奮する選手や、逆転を許して苛立つ選手に対しても冷静に対応し、水分補給や治療を受けさせることもトレーナーの仕事です。
 新人学生トレーナー達は、実戦でのトレーナーや先輩学生トレーナーの動きを通して、技術だけではなく、トレーナーとしての選手との向き合い方や責任感等、様々な事柄を学んでいました。

 トレーナーは、どんな競技であっても、フィールドには欠かすことのできない存在です。新人学生トレーナー達がこれからも日々の地道な努力を積み重ね、実践経験と厳しい困難を乗り越えて、夢を掴むことを期待しています。

 

 

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